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建築家中村一幸、命を守る家・住まい・住宅の耐震改修・制震構造(大阪、京都、奈良、兵庫)
1982年以前の築23年以上たった耐震改修工事が必要な老朽化した家・住まい・住宅について、新しい制震構造技術を使ってより効果的にできる耐震改修事例を報告するブログ

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国や自治体を挙げて地震に強い住宅づくりを、読売新聞に中村の耐震改修コラム

読売新聞記事


国や自治体を挙げて地震に強い住宅づくりを

2006年1月20日(金曜日)朝刊、読売新聞に中村のコラムが掲載されました。
以下前文

◎前文
 これからも大きな地震が予想されるのに、まだすべての住宅が頑強だとは言えない。シリーズ最終回は、「人命を守るためには倒壊しない家を、財産を守るためには損傷しない家を目指して、もっと耐震改修工事を進めていかなければ」と話す日本プランニング一級建築士事務所代表の建築家、中村一幸氏に話を聞いた。

◎本文
●年々進んできた耐震工法

何度も大きな地震を経験してきただけに、わが国では耐震性に関する研究が進んだ。法律も改正され、1981年には旧来の耐震基準を見直して「新耐震基準」が打ち出された。1995年の阪神・淡路大震災以降、地震に強い建築工法の開発が進んでいる。

主には「耐震構造」「免震構造」「制震構造」が挙げられる。
 耐震構造は、構造材を頑強にすることで、ふんばって地震の揺れにもちこたえるもの。木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などで広く採用され、コストはそれほど高くないが、巨大な地震の際には建物や家具の被害が大きくなることも。

 免震構造は、建物の下に免震層をつくり、建物に伝わる揺れの大きさを地震力の5分の1程度に軽減させるもの。家具の転倒や移動も減らすことができる。

が、軟弱な地盤や液状化地盤では不向きで、敷地の四方に一定の空きがないと施工できないため、密集地や狭小地ではつくりにくい。建築コストも300万円から400万円ほど高くなる。

 制震構造は、建物の中に設置する制震ダンパーに地震の揺れを集めるもの。ダンパーは変形するが、建物の機能は確保でき、地震力を30%から40%ほど軽減する。コストも100万円前後と比較的リーズナブル。ただし、地震の後にダンパーを交換する場合には、改修費用が必要だ。

●建物と地盤の組み合わせも重要

 地震に強い住宅にすればするほど安心感は強まるが、その分、建築コストは上がる。耐震化とは、安全性とコストをどうはかりにかけるかの問題でもある。

住宅性能表示による耐震性の等級を上げれば、耐震性能は1・25倍、1・5倍へと上がるから、予算と照らし合わせ、どのレベルにするか選ぶ。選択を間違えないためには、「地震の仕組みをよく理解し、きちんと安全とコストの考え方を説明できる建築士や施工会社を選ぶことが大切」と中村さんは話す。

 地震が起きると地盤が揺れ、建物に揺れが伝わる。地盤と建物の相性によっても、揺れ方や被害が異なってくるという。建物は構造によって、もっとも大きく揺れる「固有周期」が異なる。

やわらかい建物は揺れやすいから周期は長く、堅い建物は短い。地盤にも、地震の揺れが行って戻るまでの「卓越周期」がある。やわらかい地盤は周期が長く、堅い地盤では短い。「建物の固有周期と地盤の卓越周期がほぼ同じになった時、建物が大きく壊れることがわかりました。

関東大震災の時、木造住宅は下町で多く壊れ、土蔵は山の手で多く壊れました。やわらかい建物とやわらかい地盤、堅い建物と堅い地盤の組み合わせが被害を大きくしたのです」。そんな特徴を知った上で、地盤の改良や建築工法を決めないといけない。

●耐震化改修工事への支援と啓発を


 一昨年の新潟中越地震では木造家屋に被害が多かったことから、木造住宅の耐震診断と補強方法が見直され、今年から「改正耐震改修促進法」が施行される。

国は建築物の耐震化率を今後10年で90%に引き上げることを目標にしている。

 それだけ耐震改修工事が遅れているとも言える。「阪神大震災後の神戸市で、耐震改修が必要とされる8万8000棟のうち、この10年間で工事が進んだのはわずかに約100棟程度」と中村さん。

国土交通省によると、現在の住宅の耐震化率は約75%で、住宅ストック約4700万戸のうち約1150万戸に耐震性への不安があるという。

このままでは、東海大地震や東南海・南海大地震が発生した時には多くの死亡者を出す予想も。

 工事にかかる費用も耐震改修を遅らせている要因の一つだ。「兵庫県の実績では1棟あたりの耐震化の平均工事金額は約200万円でした」と中村さん。

住居で暮らしながら耐震補強工事を行うのも容易ではない。

「室内を美しくするためのリフォームも大切ですが、いつ地震がおきてもおかしくない時期なのだから、命を守る住まいの耐震化工事を優先した方がいい」と中村さんは指摘する。

改修工事にかかる費用への財政支援 や、国や自治体を挙げての啓発活動がもっと必要だろう。

 一方、独自の取り組みをしている自治体もある。静岡県は、東海地震を想定して住宅の倒壊による圧死者をゼロにすることを目標に「TOKAI 0(ゼロ)」事業を開始。

耐震診断、補強、それらへの補助、人材の養成などを進めてきた。補助金は少ないが、国が定めた耐震化のための改修工法とは別の工法も広く紹介した。

そのため、この3年間で約3900棟もの耐震改修がおこなわれた。

 横浜市でも、耐震診断の総合評価が0.7未満(危険)と判定された住宅に対し、上限500万円の耐震改修工事の一部を助成している。

「自治体が耐震化に意欲的になり、国が耐震改修に有効でコストを抑えられる新しい工法に対して認証する必要があるでしょうね」と中村さんは話す。

 中古住宅を購入する時にも、耐震診断をした住宅か、耐震性能はどうか必ず聞くようにするといい。

人命と財産を守るためにどんな建物を選ぶか、いわば安全と安心を手に入れるための知恵が問われている。
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  1. 2006/01/25(水) 08:12:54|
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